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“里楽素通信”~若女将Get編~



ビックリ!(後編)


 さて、祖谷温泉のお話最終回。

  谷の底にある露天風呂に行くには?の答えですが、昔は歩いて行ったそうです。すごいですね。
 そして今はこのお宿の“ケーブルカー”で行くんですね~。42度くらいの傾斜を170メートル、約5分ほどかけて、カタッカタッて感じでおりて行くんです。景色も抜群です。

 1台のカーゴが行ったりきたりするので、タイミングが悪いと、乗降所で10分ほど待つ事になります。また、この露天は朝の7時~夜9時までの利用のようです。

 面倒なようですが、これがとても印象に残って、ある意味“演出”になっている感じ。

 全国でもケーブルカーで行く露天風呂は珍しいでしょう。これだけでもかなり個性的といえます。

 さて、浴衣を脱ぐのももどかしく脱衣所から露天につながる階段を下りると、開放感いっぱいのお風呂です。

 「おおっ!」て感じでお風呂に入ります。源泉が豊富なので湯口からドバッドバッという音とともに温泉が注がれています。その湧出量毎分1,500ℓ!だそう(うらやまし~、うちもこんなに湯量があったらな~。うちは毎分50ℓ)

 情報どおりややぬるめ(源泉約39、3℃)、私はぬる好きなので気になりませんがアツ好きの人や、寒い時期にはやや厳しいかも。しかし、この宿のポリシーとして温泉は自然のまま人の手を一切加えないということなので、それはそれで立派です。


 泉質は「単純硫化水素泉」、なんとうちと同じなんですが、分類的には同じでもかなり違う温泉です。湯の花はたくさん浮いてましたが、色はほぼ透明です。

 お湯の肌触りですが、これが特筆もの。上手く表現できないのですが、ぬめっぽい感じなんです。といっても、気持ち悪いわけではありません。むしろとても“イイ感じ”です。例えるなら上質なスキンジェルみたいな感じとでもいうんでしょうか。私の語彙不足がうらめしいんですが、とにかくぬるっとした感じがとてもいいんですね。ぬるっとしていると言っても、風呂からでたら別にぬるぬるしてるわけではないんです。あくまで肌触りがぬるっとした感じ。
 一緒に行った父は「北海道の昆布温泉に似ている」と言ってました(私は行ったことナシ)。

 この感じはうちの温泉にはありません。うちの温泉は同じ泉質でも乳白色で、肌触りはさらりとした感じです。

 ですので、この肌触りの感じにはとても感激しました。仕事柄いろいろと温泉にも行くんですね。でも、泉質はうちの温泉が一番と思っているんであまり温泉で感激することはないのですが、この温泉はうちと十分比肩できるほどスグレていると思いました。

 私は夜の9時ぎりぎりに入ったので、お風呂から出る時ちょっと肌寒い感じがしたんですが、なんと、帰りのケーブルカーの中で、すでに体がポカポカしていきました。温泉によって体があたたまってきたのです。これはいわゆる硫黄泉に特徴的なもので、うちの温泉も同じなんですが、ほかの温泉地ではほとんど経験したことがないので、これには親近感も手伝って感動しましたね。

 このお宿には内風呂もあって、そちらはほぼいつでも入浴できるんですが、こちらは循環しているためか、肌触りは露天での感じはありませんでした。この温泉の一番の売りはやはり谷底の露天風呂でしょう。

 翌朝、景色抜群の食事処で、仲居さんに「ここの温泉は飲めますか?」と尋ねました。お風呂に枡や飲泉カップが無かったのです。飲泉は出来ないとのことでした。


 と、一泊二日のそれも時間の限られた旅でしたが、「祖谷温泉」 とっても良かったです。

 次に機会があれば、もっとゆったりと時間をとっていきたい、そうすればさらに温泉の良さがわかるであろう、そんな温泉でした。






 
by tsuruya-ryokan | 2006-06-19 20:33
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山奥の秘湯の宿の日常を面白おかしく語ります!

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